
玉木 理仁
虎の門病院 循環器センター外科
- Career
- 金沢大学医薬保健学域医学類 卒業
- 聖路加国際病院 初期研修医
- 同院 外科専攻医
- 社会医療法人敬愛会 中頭病院 外科専攻医
- 聖路加国際病院 外科専攻医
- 同院 心臓血管外科 フェロー
- 同院 心臓血管外科 医員
- 虎の門病院 循環器センター外科 医員
- Specialization / Certification
- 日本外科学会認定 外科専門医
- 三学会構成心臓血管外科専門医認定機構 心臓血管外科専門医
- 日本ステントグラフト実施基準管理委員会 腹部ステントグラフト指導医(Excluder)
- 日本ステントグラフト実施基準管理委員会 胸部ステントグラフト指導医(cTAG)
- 経カテーテル的心臓弁治療関連学会協議会 経カテーテル的大動脈弁置換術実施医(SAPIEN、CoreValve)
- da Vinci Surgical System 第一助手資格
- CALS(Cardiac Surgery Advanced Life Support)インストラクター
Question 01
趣味、休⽇の過ごし⽅は?
趣味は漫画とゲームです。漫画はジャンルを問わず読み、Kindleの冊数がとんでもないことになっています。ゲームでは「ゼルダの伝説」や「メタルギア」シリーズが好きです。大学時代はフルコンタクト空手に打ち込みましたが、拳を痛め、仕事への影響を考えて断念しました。休日は、2人の娘と近所の図書館や公園、プールに出かけることが多いです。
Question 02
心臓血管外科に興味を持ったきっかけは?
幼少期から漫画『ブラック・ジャック』が好きで、卓越した技術で人を救う主人公の姿に憧れ、物心がついた頃には外科医になろうと決めていました。しかし、診療領域が細分化された現代医療では、一人の外科医があらゆる手術を極めることは現実的ではないとも気づきました。自分にとっての『ブラック・ジャック』とは何かを模索していた頃、臨床実習で初めて心臓手術を目の当たりにしました。その繊細な技術と巧みな手さばきに衝撃を受け、心臓血管外科医になることを決めました。
Question 03
最初の数年間で一番苦労したことは?
強いて言えば、無力感です。心臓血管外科医と名乗ってはいても、自分一人では何も解決できない。そんな不甲斐なさがつらかったです。だからこそ、一つでも自分にできることを増やそうと、がむしゃらに練習を重ね、できるだけ多くの手術を見て、技術や判断を吸収するよう努めました。


(左:阿部恒平先生、右:玉木)
Question 04
これまでで転機になった出来事は?
コロナ禍に開催された冠動脈吻合技術競技会です。毎日続けていた自主練習が実を結び、目に見える結果として現れたことが大きな自信になりました。これを機に、臨床でも任せていただける手術が徐々に増えていきました。
Question 05
現在はどのような仕事をしていますか?
初期研修から10年間勤務した聖路加国際病院を離れ、2026年4月に虎の門病院へ異動しました。聖路加国際病院では、急性大動脈解離などの緊急手術については、まだまだ成長段階ではありますが、独立した術者として経験も積んできました。現在の虎の門病院では、田端実特任部長のご指導のもと、MICSでは段階的に執刀範囲を広げながら、その手技や戦略を学んでいます。年間300例を超える心臓大血管手術が行われており、私自身も週3〜4件程度の手術に携わっています。

(No-touch endoscopic vein harvesting)についての発表

吉野邦彦先生と若林尚宏先生と一緒に
Question 06
「心臓血管外科医になって良かった」と思う瞬間は?
急性大動脈解離などで命の危機に瀕していた患者さんが、自分の執刀した手術で回復し、元気に退院されたときには、何ものにも代えがたいやりがいを感じます。また、強い心不全症状に悩んでいた患者さんが、術後の外来で「以前よりできることが増えました」と話してくださるときにも、この仕事を選んで良かったと感じます。
Question 07
家族との時間は取れますか?
現在は、週1回の当直と月1回の週末当番があります。それ以外の日は、基本的にオンコールを担当していません。平日も帰宅後の短い時間ではありますが、娘たちと遊んでいます。当番のない週末は、1泊2日の家族旅行に出かけることもあります。
Question 08
心臓血管外科ならではの魅力は?
心臓血管外科では、急変や緊急手術など、患者さんの生命が差し迫った状況に直面することがあります。一つの判断の遅れや手技上のミスが転帰を左右する厳しさがあります。その一方で、迅速な判断と適切な治療によって救命できたときの手応えは非常に大きく、全身管理から手術まで一貫して対応できることは、心臓血管外科ならではの魅力だと思います。
Question 09
心臓血管外科を志す医学生や若手にひとこと
心臓血管外科は「究極の機能外科」です。命の危機にある患者さんや、強い心不全に苦しむ患者さんが、手術によって術前より元気になることがあります。大げさに聞こえるかもしれませんが、私にとって、これほどやりがいのある診療科はありません。また、心臓血管外科診療には非常に多くの職種が関わります。手術中は、看護師、臨床工学技士、麻酔科医と密にコミュニケーションを取り、周術期にはNP、集中治療医、リハビリスタッフ、管理栄養士、薬剤師などと連携して患者さんを支えます。高度な知識と技術だけでなく、体力、判断力、チームを率いる力も必要で、まさに「心・技・体」のすべてが問われる診療科です。求められるものは高いですが、一生をかけて取り組む価値のある仕事だと思います。自分の仕事に誇りを持ち、患者さんの命に向き合いたい。そんな熱い思いを持つ皆さんをお待ちしています。
