高橋 賢⼀朗

高橋 賢⼀朗

大和成和病院

Career
  • 日本医科大学卒、日本医科大学付属病院初期研修医
  • 日本医科大学付属病院心臓血管外科 助教
  • 筑波記念病院外科 医員
  • 日本医科大学千葉北総病院 心臓血管外科 助教
  • 日本医科大学付属病院 外科系集中治療科 助教
  • 日本医科大学武蔵小杉病院 心臓血管外科 助教
  • 中頭病院 心臓血管外科 医員
  • 米国バージニア大学 心臓外科 短期留学(AATS 留学助成)
  • 日本医科大学大学院 医学博士課程 修了
  • 大和成和病院 心臓血管外科 医局長 現職
Report 01

Question 01

趣味、休⽇の過ごし⽅は?

趣味は音楽(ヨルシカ、レッチリ、エルレガーデンなどが好きです)やアニメ鑑賞やゲーム(最近はペルソナシリーズが好きです)。学生時代は軽音学部でボーカルを担当していました。
基本的にインドアですが、休日は神奈川県各地の食べ歩き(特に辛いものが好き)をしたり、夏休みは沖縄でダイビングをしたりします。

Question 02

⼼臓⾎管外科を選んだ理由は?

初期研修医時代に他の外科系診療科をローテートしていた際、手術中に腹部大動脈の損傷による大出血で状態が急変し、心臓血管外科の先生が駆けつけサッと止血をしてくれた場面を目の当たりにしました。危機的状況をあっさり解決したその姿に他の外科医とは次元が違う特別さを感じ、自分もいつかこんな風になりたいと思い決意しました。

Question 03

最初の数年で苦労したことは?

大学の心臓血管外科医局に入局したので異動が多く、1年ごとに施設を移りました。慣れた頃に次の施設に移ってまた一から仕事を覚えることや、病院の近くに住むために引越しも毎回していたのが少し大変でしたが、おかげで多くの上司から学ぶことができたのは良い経験でした。
思い返すと若造だった私に外科医としての在り方や患者さんへの礼儀を厳しく教えてくださったのは、医師4年目に消化器外科を1年間学んだ時の師匠であり、10年以上経った今でもその教えを毎日実践しています。若いうちは環境変化に曝露されて多様な指導を経験することをお勧めします。

Question 04

現在どこでどのような仕事をしていますか?

2021年から神奈川県の大和成和病院で手術や臨床業務に従事しています。上司の田畑美弥子院長の迅速確実で妥協のない手術を学び、研鑽を積んでいます。年間約400例の心臓大血管手術があり、末梢血管などの小手術が別に約100例あり、手術は多い方だと思います。
現在6名の心臓血管外科医が在籍しており、私が参加する手術は年間150〜200例程度で、執刀は年間70〜90例程度です。医局長職に就いており、上司と相談してチームメンバーを采配したり、他部署との連携に関わるマネージャー業務にも一部関わっています。
当院の特徴は、長い歴史を有する循環器単科病院なので各部署が循環器に特化していて高い専門性を有しており、緊密なチームワークがあるため非常に働きやすいと感じます。医師からの指示がなくても各部署が能動的に患者さんに関わって動いてくれる環境です。

⼤和成和病院の⼼臓⾎管外科メンバー6名(左から出淵、齋藤、⽊村、早川、⽥畑、⾼橋)

Question 05

休⽇、当直やオンコール、外勤などについて教えてください。

週休2日制(平日のうち1日研究日+日曜)で、当直は月に2-3回、オンコールは月に8-10回ほどです。麻酔科が術後ICU管理を担当してくれており、当直にも麻酔科が入ってくれるので非常に助かっています。外勤はありません。

Question 06

研究や留学の経験について教えてください。

医局在籍中、卒後8年目から大学院に入学しました。最初は何を研究すべきかわからず途方にくれましたし一時的に臨床から離れる不安も大きかったですが、大動脈解離患者の4D flow MRI解析の臨床研究をテーマに決め、幸い指導医に恵まれ論文も複数執筆することができ、無事に学位を取得しました。その後に科研費(基盤研究)や学会の臨床研究助成費を獲得することができ、学位を取得して良かったと感じています。
留学は大学院在学中にAATSの留学助成プログラムに応募し、バージニア大学に3ヶ月間短期留学をしました。資格がないため見学主体でしたが、MICSや心移植を見ることができましたし、単純に文化やシステムが全く違う環境を楽しむことができました。毎朝5時半から回診が始まるのはカルチャーショックでした。

⼤学院研究で取り組んだ⼤動脈解離患者の4D flow MRI画像イメージ図
ポルトガルのEACTSで親友の岡村賢⼀先⽣と
フロリダのSTSで⽯井庸介先⽣とDr. Cameronと

Question 07

これまでで転機になった出来事は?

2014年にチャレンジャーズライブに挑戦したことは一つの転機になりました。恩師である落雅美先生の当時のご勤務先に毎週お邪魔して熱血指導を受けられたことは本当に貴重な経験でした。
その後、当時の教授の新田先生に勧めていただき2017年からU-40の活動に参加し、自施設以外の志高い同年代と多く関わりを持てたことは非常に刺激になり、その後の自分の進路に影響しました。彼らに負けないために、自分の進路は自分で決めなくてはならないと考え、現在の病院に移る決意をしました。

落雅美先⽣にCABGの指導を受ける⾼橋と医局の後輩の芝⽥先⽣

Question 08

⼼臓⾎管外科になって良かったと思う瞬間は?

突発的な心臓血管疾患で生死の境に陥った患者さんでも、良い手術がなされれば嘘のように容体が安定することがあります。緊迫した状況で良い手術をするにはチームひとりひとりが完璧に役目を全うすることが求められ、術中はお互い信頼関係の基に言葉を交わさなくても阿吽の呼吸で一心不乱に治療にあたります。そんな治療が実を結んで無事に手術室からICUに帰ってきた患者さんをチームの皆と囲んでいる時、その後のリハビリや入院治療を経て元気に歩いて退院する姿を見送る時、その一助になれたことを誇らしく思い、この仕事を選んで本当に良かったと実感します。

U-40 Basic Lecture Course関東開催の時のU-40幹事たち

Question 09

⼼臓⾎管外科を志す医学⽣や若⼿医師にひとこと

進路に迷った時、複数の選択肢の中で「何が正解なのか」と悩むよりも、「何に挑戦したいか」で考えるのが良いと思います。人生に不正解はありませんし、自分が下した選択が全てでそれ以外の人生はありません。その選択を正解に導けるかどうかは己の努力にかかっていると思います。心臓血管外科医はスペシャリストであり難しい仕事だからこそ一生を賭ける価値がありますし、もちろん心臓血管外科医にもそれぞれのライフスタイルに合わせた多様な働き方があります。一度きりの人生、心臓血管外科医としてぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。