山田 敏之

山田 敏之

浜松医科大学

Education
  • 名古屋市立大学医学部医学科卒業
  • 慶應義塾大学大学院医学研究科修了 博士(医学)
  • グロービス経営大学院経営研究科修了 修士(経営学)
Career
  • 刈谷豊田総合病院/名古屋市立大学病院
    (初期研修:たすきがけ)
  • 名古屋市立東部医療センター心臓血管外科 レジデント
  • 国立病院機構東京医療センター心臓血管外科 レジデント→医員
  • 名古屋市立大学大学院医学研究科心臓血管外科学 助教/医局長
  • 慶應義塾大学大学院医学研究科修了 博士(医学)
  • 名古屋市立大学医学部附属みどり市民病院 心臓血管外科 講師/部長代理
  • 浜松医科大学外科学第一講座(心臓血管外科) 助教
    名古屋市立大学心臓血管外科非常勤講師、慶應義塾大学外科学(心臓血管)共同研究員
Specialization / Certification
  • 外科専門医
  • 心臓血管外科専門医
  • 心臓血管外科修練指導者
  • 腹部大動脈ステントグラフト内挿術実施医・指導医
  • 胸部大動脈ステントグラフト内挿術実施医
  • 下肢静脈瘤に対する血管内治療実施基準による実施医
Report 04

Question 01

趣味、休⽇の過ごし⽅は?

現在は自宅と離れた浜松で単身赴任生活ですが、週末は愛知の自宅へ帰り、妻+3人の息子たちと楽しく過ごしています。近所に住む義理の母の愛犬(柴犬)と戯れるのも最近のブームです。

Question 02

医学生・研修医時代の仕事は?

医学生の当初は「子どもが好き」という理由で小児科を志望していました。しかし実習でさまざまな診療科を回る中で、外科と循環器学の面白さに惹かれ、「それはつまり心臓血管外科なのでは」と考えるようになりました。心臓血管外科教室にも出入りし、多くの先生方から「一人前になるのは大変」といった現実も教えていただきましたが、最後は先輩方の背中を見て、「つべこべ言わずに興味があることに邁進する」という姿勢に魅力を感じ、この道を選びました。

Question 03

研修・修練 若手時代の仕事は?

初期研修医の終盤から心臓血管外科を志望し、後期研修ではチームの3番手として、手術だけでなく周術期やICU管理まで徹底的に学びました。当時の目標は、「2番手の先生と二人で急性A型大動脈解離を最初から最後まで診られるようになること」。執刀以外にも学ぶことは多く、できることが一つずつ増えていくことが何よりの喜びでした。
着任後まもなく腹部大動脈人工血管置換術を執刀し、その半年後には感染性心内膜炎に対する緊急大動脈弁置換術の日を迎えました。手術前、部長から執刀医用のヘッドライトを手渡され、「今日のお前のヘッドライトはこっちだ」と一言。「え、今? この患者?」と一瞬ひるみましたが、無我夢中で手術を終えました。日頃から先輩方の手術を見て学び、準備を積み重ねてきたことの大切さを実感した、忘れられない経験です。

Question 04

「10年後の今」について思うことは?

現在は浜松医科大学心臓血管外科で、定期・緊急を問わずさまざまな心臓血管外科手術に携わるとともに、低侵襲心臓手術(MICS・da Vinci)の修練を続けています。執刀医、MICSの第一助手、指導的助手として月に約10例の開心術に携わるほか、大学病院では臨床・研究・教育・経営や大学のブランディングを担っています。また、日本外科学会、日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会での委員会活動(U-40)や、自ら設立した一般社団法人・株式会社を通じて、医療と社会をつなぐ新たな取り組みにも挑戦しています。
医師になって約20年、外科医人生の折り返し地点に立った今でも、学生時代に恩師から教わった二つの言葉を大切にしています。一つは「45歳までに自分で準備できるものは準備し尽くしなさい」。もう一つは、「外科医人生30年とするなら、最初の10年は自分を磨き、次の10年は患者さんのために生かし、最後の10年は後輩の育成に尽くす」という教えです。
私はこの言葉を「5年ごとに目標を更新しながら成長する」という指針に置き換え、臨床、研究、マネジメント、ビジネススクール(MBA)へと挑戦を重ねてきました。専門性を磨くだけでなく、経営やAIといった新しい視点を取り入れ、医療をより良くする仕組みづくりに貢献したいと考えています。
振り返れば、この20年は決して平坦な道ではありませんでした。それでも、心臓血管外科医として手術を続け、研究や教育、新たな挑戦に取り組みながら、家族との時間も大切にできています。次の10年は、低侵襲心臓手術のさらなる修練を積み、一人の心臓血管外科医としてより高いレベルを目指すとともに、これまでの経験を患者さんのみならず医療界へ還元していきたいと考えています。

Question 05

心臓血管外科だからこそ思うことは?

心臓血管外科は、命に直結する診療科だからこそ、大きなやりがいと責任があります。多彩な術式や治療戦略の中から最善の治療を考え、患者さんが元気に退院される姿を見送る瞬間は、何ものにも代えられない喜びです。
一方で、良い医療は心臓血管外科医だけでは成り立ちません。麻酔科医、集中治療医、循環器内科医、看護師、臨床工学技士をはじめ、多職種との信頼関係とチームワークがあってこそ、最高の医療が実現します。
また、心臓血管外科医という専門性は、研究や教育、学会活動、AI・医療DX、さらには経営や起業など、新たな挑戦へと世界を広げてくれました。これからも臨床を軸に、一人の心臓血管外科医として成長を続けながら、医療界に新しい価値を生み出していきたいと思っています。

Question 06

⼼臓⾎管外科を志す医学⽣や若⼿医師にひとこと

手術の技術を磨くことに加えて、チームの中で自分の役割を果たし、仲間から信頼される存在になることも、良い心臓血管外科医には欠かせないと考えています。
また、人生は一本道ではありません。私自身、臨床に加え、研究、教育、マネジメント、MBAなど、興味を持ったことに挑戦してきました。その一つひとつが、心臓血管外科医としての成長につながり、患者さんや医療界へ新たな価値を還元する力になっていると感じています。
学生の皆さんには、ぜひ若いうちから「面白い」と思ったことに挑戦してほしいと思います。心臓血管外科は命と真正面から向き合う責任の重い診療科ですが、その分だけ大きなやりがいがあり、自分の可能性を大きく広げてくれる分野です。少しでも興味を持ったなら、ぜひ一歩踏み出してください。皆さんと一緒に、この魅力ある分野で未来の医療を創っていける日を楽しみにしています。

浜松医科大学 外科学第一講座メンバー
グロービス経営大学院大学修了(MBA取得)